「30坪って狭いですよね?」
家づくりの相談で、よく聞かれる言葉です。
私はそのたび、少し考えます。
なぜなら、43坪の家に住んでいる今でも——
「あのスペースがなければ、30坪で十分だったかもしれない」
と感じる瞬間があるからです。
この記事は、30坪を検討している方に向けた少し変わった内容です。
43坪を建てた立場から、あえて「30坪の可能性」を本気で語ります。
結論はシンプルです。
坪数は広さではない。
広さを決めるのは「余白の設計」です。
では、30坪の家は狭いのか——
結論から言えば、設計次第で「広く感じる家」にすることは可能です。
📋 この記事でわかること
- 43坪に住んでわかった「削れたかもしれない場所」
- 広さの正体は「面積」ではなく「視線」である理由
- 余白の設計という考え方
- 30坪で後悔しないための判断軸
- このシリーズで伝えたいこと
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01|43坪でも「30坪でよかった」と思った場所
我が家は延床43坪。
LDKは24.5畳、玄関は4畳、2階ホールも広めに確保しました。
設計コンセプトは「余白」。
将来の変化に対応できるよう、空間にゆとりを持たせています。
ただ、住んでわかったのは——
人が長くいる場所と、そうでない場所は明確に分かれるということでした。
■ 2階ホール
朝日が気持ちよく入るんです。
しかし基本的には「通過するだけ」。
→ 余白が「余り」になった場所
■ 玄関(4畳)
広くて気持ちいい空間。
ただ、日常で使うのは家族が中心。
→ 3畳+収納でも成立した可能性
広いことが正解ではない。
「どこに広さを使うか」が正解を決めます。
LDK以外は、「ちょうどいい」で十分でした。
02|広さは「面積」ではなく「視線」で決まる
家の広さは、畳数そのものではなく、
「視線がどこまで届くか」で体感が変わります。
これは実際に住んでみて感じたことです。
たとえば我が家のLDKは24.5畳ありますが、
広く感じる理由は「数字」だけではありません。
視線が外や上方向に抜けているからです。
逆に、一般的に広めとされる20畳でも、
壁や家具で視線が止まる空間であれば、圧迫感が生まれます。
ここで重要なのは、
「20畳だから狭い」のではなく、
**“視線が抜ける空間と比べたときに狭く感じる”**という点です。
さらに言えば——
仮に16畳でも、
・大きな開口で外に視線が抜ける
・吹き抜けで縦方向に広がりがある
こうした条件が揃えば、
視線が閉じた20畳よりも広く感じる可能性は十分にあります。
では、実際に「視線の違い」で
どれくらい広さの感じ方が変わるのか。
シンプルな図で見てみます。

この通り、
面積が大きい=広く感じる、ではありません。
視線がどこまで抜けるかで、
体感の広さは簡単に逆転します。
ここまでの話を一度整理すると——
広さを決めているのは面積ではなく、
「視線の設計」です。
■ 視線の抜けをつくる方法
・高窓・ハイサッシで外へ抜けをつくる
・吹き抜けや勾配天井で縦に広げる
・廊下を減らして空間をつなげる
・開口部の高さを揃えてラインを整える
30坪でも、設計次第で40坪の体感はつくれます。
限られた広さだからこそ、
“どう見せるか”という設計が重要になります。
03|「余白の設計」は2種類ある
我が家のコンセプトは「余白」でした。
ただ、今はこう整理しています。
- 余裕の余白
将来の変化に備えたスペース
→ 広すぎると「余り」になる - のりしろの余白
暮らしで埋まっていく余白
→ 小さくても価値がある
30坪で重要なのは後者です。
最初から完成させない。
あえて「余地」を残しておく。
そうすると、暮らしが入ったあとに
家が完成していく感覚が生まれます。
「暮らしで家は完成する」
この考え方は、むしろ30坪の方が相性がいい。
04|30坪で後悔しないための3つの判断軸
① 面積はLDKに集中させる
→ 主役に全振り。他は最適サイズでいい
② 視線設計を優先する
→ 窓・高さ・抜け感に予算を使う
③ 「余りそうな余白」は削る
→ 曖昧な広さより、明確な3畳の方が価値がある
05|30坪で後悔しないための全知識
30坪の家は、「制約のある家」です。
しかしその制約は、設計次第で
「狭さ」にも「快適さ」にも変わります。
実際に住んでみて分かったのは、
広さよりも“考え方”で満足度が決まるということでした。
このシリーズでは、
後悔する人/しない人の違いを軸に、
判断基準をすべて整理しています。
▼30坪シリーズ|気になるところから読めます
① 30坪でも広く感じる家はつくれる
→ 狭さを感じない家の共通点
② LDKは広さより「抜け」をつくれ
→ 畳数を増やさず広く見せる設計
③ 30坪を勧める人・勧めない人
→ 向いている人/後悔する人の違い
④ 間取りチェックリスト7選
→ 打ち合わせ前に絶対見てほしい項目
⑤ 家は完成しない——育つという考え方
→ 住んでから満足度が上がる家の特徴
⑥ 30坪と40坪のリアルなコスト差
→ 見落としがちな総額の違い
「なんとなく30坪でいいかな」と決める前に、
一つでもいいので読んでから判断してほしい内容です。
マイほの。|暮らしで家は完成する。

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